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くろすろーど第30回定例会(学習会&懇親会)
テーマ「貸さない借りない保証しない〜金銭トラブル予防薬あります!〜」
全体写真 講師
くろすろーども加盟している「全国異業種交流会・セミナーネットワークAC-NET」の事務局で、司法書士・行政書士をされていらっしゃる茂木正光さんに東京からお越しいただき、金銭トラブルの対策法ついてお話をいただきました。(事務局)

定例会&懇親会、皆さんお疲れさまでした。今回は関心のあるトピックだったので、真剣に?聞きました。
(で、まず)定例会の進行スタイルが、とても良かったと思います。グループの中で意見をまとめて、勉強会のコンテンツとして加えていくのが新鮮でした。グループディスカッションとまではいかなくても、参加型セミナーとしてわたし自身大いに参考になりました。

茂木さんのお話の中では、連帯保証人という制度が日本独特のものであるということで、人的担保を未だ重視している日本の現状が垣間見れました。特に、「連帯保証人になることは、お金を借りている人とまったく同じ立場になるということ!」というお言葉が印象に残っています。(参加者)


[第30回くろすろーど定例会]

日時:2002年8月11日(日) 13:15〜20:00(17:15から懇親会)
場所:神戸商工貿易センタービル26F第1会議室
講師:茂木正光さん(司法書士・行政書士)
テーマ:「貸さない借りない保証しない〜金銭トラブル予防薬あります!〜」
参加者:53名(学習会42名・懇親会44名)


[ 学習会 ]

【(関西のみ)アイスブレイキング 「今だから笑える?あなたのまわりの金銭トラブル」】

1.金銭トラブルってどんなん?

▼関西・山陰共通グループ別ディスカッション・お題

10年来の友人から、「どうしても今月200万円が必要なのだ。お前だから頼むんだ。迷惑はかけない」と、保証人になることを依頼されました。友人は「実家の父親は不動産を持っているから大丈夫」と泣いています。あなたならどうしますか?


「ゼッタイ受けるべきではない。うまいこと言い訳して避けるべき」(関西A)
「まず借金をした理由をまず聞くべき」(関西B)
「実家の父親に保証人になってもらうべき」(関西A・山陰A)
「実家の父親の不動産を(本当に200万円以上の価値があるか)調べるべき」(関西C)
「父親の不動産を担保にしておくべき」(関西D)
「200万円の保証人になるなら自分で貸した方がいい」(山陰A)
「連帯保証人ではなく、普通の保証人ならOK」(関西D)
「いま保証人というのは普通連帯保証人を指すので危険」(関西C)
「まずそのような切羽詰った状態なら、まず自己破産させて、それからの再起のための資金としてなら保証人になってもいい」(山陰B)
「200万円捨てたつもりで保証人になるべき」(関西B)
「自分だけではなく、親や弁護士などの相談して決めるべき」(関西B)
「人間関係が崩れるを覚悟するなら承諾すべき」(関西D)
「勝手に涙かれるまで泣いとけ」(関西C)

…などたくさんの意見がでました。

まずはじめに。
「貸す側」と「借りる側」「保証する側」の権利はぶつかり合う。
「貸す側」が有利なことは「借りる側」「保証する側」にとっては不利、
「借りる側」「保証する側」が有利なことは「貸す側」にとっては不利になる。

2.契約ってなんぞ?

例えばマンションの売買
売り手Aさん「売りたい」、買い手Bさん「買いたい」=双方の意志が合致したところで法律上は売買契約は成立。
契約書は証拠を残すためだけのもの。契約は口約束だけでも成立。そこで売り手Aさん、買い手Bさんはお互いに債務(法律上の義務)を負うことになる。
Aさんは「Bさんにマンションを明け渡す」債務
Bさんは「Aさんにお代を支払う」債務
ただしどちらかが債務不履行で裁判になったとき、口約束だけだと裁判官は判断できないので、かならず契約書という書面を残すべき。裁判ではこの証拠が大きな意味を持つ。

3.金銭消費貸借

一般の人から借りる場合も金融業者から借りる場合、クレジットローンやカードローンから借りる場合も同じ金銭消費貸借。
例えば1000万円の貸し借り
貸し手Aさんと借り手Bさん→成立する契約は金銭消費貸借契約
お金を貸したという事実だけで金銭消費貸借契約は成立。
Bさんは「Aさんに弁済期日(支払期限)までに貸した金を返す」債務
貸す側Aさんとしては証拠(借用書・金銭消費貸借契約書)をとってBさんが「オレはそんなこと知らん」と逃げることを防止するべき。

○借用証について

紙は何でもいい。借りた側の印(認め印でも可)が必要であり、借りた側に
次の文面を書かせることが大事。

◆例(A=貸した側、B=借りた側)
私○○(Bの名前)は、△△(Aの住所)の□□(Aの名前)様より1000万円(金額)を借りました。(あと利息や弁済期日などのオプションも)

  平成14年8月11日(日付)
   Bの住所
   Bの名前    Bの印

これで借用書・金銭消費貸借契約書の証拠として効力を発する。
金融業者の発行するきれいな金銭消費貸借契約証書と効力は変わらない。実印+印鑑証明書があればベター。

4.利息

上の例だと1000万円が「元本」それに利息が年10%なら1年後に1100万円返済する必要がある。
貸す側にはメリット、借りる側・保証する側から見ればデメリット

借金の返済のため新たに別のところでより利息の高いところで借金をするケースもあり…多重債務者へ
金融業者が定めている利息の基準…年50万円以内か年収の10%までが無理なく返すことができる上限とされている。
原則は「(利子も付けて)返せる範囲で借りること。」

また利息制限法(例:100万円以上は年率15%まで、ただし罰則なし)と出資法(例:100万円以上は年率29.2%まで)という法律があり、利息の上限が法律により決められている。しかし、闇金融などは法外な利息をとる。

5.債権回収(貸し手)

貸したお金を取り返す方法(=債権回収の方法)

○大前提は借用書を書くことが貸し手側のリスクの回避の手法
1.その人に会ったときに催促するなり、電話や手紙で催促する。(これがベスト)

※ここから下は、貸した方との人間関係が壊れてしまい、最悪、法の下での
 全面戦争に発展するリスクを覚悟する必要がある。またいきなり地道な
 催促をしないで下記の方法を用いると感情がこじれ、解決が難しく
 なる場合もあり。

2.内容証明を配達証明を付けて相手に送る。
多くの場合、弁護士の名前入りの内容証明にはビビる(それほど、送られた側には心理的なプレッシャーがある)。ビビらない場合、相手は海千山千だと 考えた方がいい?
3.少額訴訟(30万円以内の金銭の貸し借りで、訴状があればできる)
ただし、弁護士費用などを考えた場合、金銭的には「?」の場合もある(法律扶助制度なるものを使う方法もあり)
4.(3の続き)裁判を起こし、執行手続(「差押」や「競売」)といった方法で貸したお金を取り返す。(訴状と借用書を持っていく)
差し押さえるなら預金口座がおすすめ。(銀行名と支店名を調べるとOK)相手が公務員なら給与や退職金も。その際借りた相手が無一文なら貸した金を取り返すことができない。
 
原則は:「相手がお金や財産があるかどうか確認してからお金を貸すこと。」

6.抵当権=物的担保

貸し手が借り手から債権回収の際をいかに確実にするための手段。
例えば銀行から家の建築のためのお金を借りる際、銀行はその建物と土地については抵当権を設定される。=抵当権設定契約…抵当権設定の登記を行う。
抵当権を設定されたからには、お金を返せないときは抵当権を実行、競売。(現在のように競売で得たお金が貸したお金の金額に達しない場合も多い=不良債権)
つまり抵当権とは「法的な強制力をもって相手を脅して?金を返させる方法」
抵当権には順位があり、登記した順で上にいるほど有利なので早い者勝ち。

※よく似た言葉に「質権」があるが、質権はお金を返すまでは貸し手が目的物を占有し、抵当権は借り手の占有のまま。
※「根抵当権」とは銀行などから融資・返済を頻繁に行っている事業者で、その都度抵当権を設定したり解除したりすると登録免許税がかかり、費用が大きくなるので、1回設定するとずっと抵当権を設定したままで何回も利用できる制度のこと。効力は抵当権と同じ。

7.保証=人的担保

保証人について、保証人は2種類
○通常保証人
=弁済期日が到来すると、まずお金を借りた人のところへ催促に行き、貸し手が借り手に返すことができない場合にはじめて催促される。
○連帯保証人
=お金を直接借りた人と同じ扱いになる。 弁済期日が到来すると、 借り手がお金を返すことができるできないに関わらず催促される。 【日本で保証人といえばこちら】

保証人はリスクだらけ。(連帯保証手数料などを取れれば別だが、得も全くなければ、責任だけがかぶさってしまう。)なかには保証人の財産を狙って貸し手と借り手が協力する場合もある。

結論
(1)保証人になると悲惨
(2)返せないお金は借りない。「安心、手軽」を前面に出す消費者金融も、結局は金貸し。金融業者にとってお金を貸すことは、それがさらに増えて手元に戻ってくるという商売。うまい誘い水を当然出してくる。
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