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くろすろーど第37回定例会(学習会&懇親会)
テーマ「孤独の背景 1970年代生まれは「再生の世代」
〜自分を応援するチカラをもっともっと鍛えよう!〜」 |

このたびは良い機会を頂き有難うございました。(近日発行予定の)創刊第2号のコンセプトを講演タイトルにしたため、まだ論が確立し切れていない中で、少しご参加者の方にはフラストレーションがあったと思います。まあ、私の講演目的ではなく、くろすろーど5周年のお祝いそして交流が目的のご参加者がほとんどでしょうから、そんなに問題はないと思いますが。
「交流会」は編集部としても本格的に手がけて行きたい分野ですので、その意味でも大変参考になりました。今後もいろいろとアドバイスを頂ければ幸いに思います。宜しくお願いします。(講師)
5周年にふさわしく、大勢の方々にご出席いただけまして本当に嬉しかったです!
お話の最後のほうで、先生がおっしゃった「自分達は、熱心に、自分達自身を応援しているだろうか」ということが、なぜか頭から離れません…。
サッカーも、野球も、熱心に熱心に応援するけれど、私は「自分自身を応援すること」には、今まで熱心でなかったかもしれない…と、過去の自分をふりかえっています。(スタッフ)
[第37回くろすろーど定例会]
日時:2003年9月23日(祝) 13:00〜19:30(17:15から懇親会)
場所:神戸市勤労会館多目的ホールほか
講師:宮崎健(たけし)さん
(雑誌『京都の30歳!』編集長/NPOワーカーズ・コミュニティー・エイド代表)
トークライブテーマ:「孤独の背景・1970年代生まれは「再生の世代」 〜自分を応援するチカラをもっともっと鍛えよう〜」
参加人数:70名(トークライブ62名・懇親会53名)
▼定例会・トークライブのダイジェスト
■「雑誌30歳」が生まれるまで〜まずはじめに宮崎編集長の半生を紹介。
学校卒業後、株式会社リクルートに就職。その後結婚、子供が生まれたが、そのころの編集長の思っていた父親の役割とは、自分自身が父親の影響で苦労した幼少期のトラウマから、
「自分の子供に不自由な思いをさせないようお金を稼いでくること」
であり、これが幸せな家庭をつくることとと信じていた。
そのためがむしゃらに働いた。しかし第二子が生まれたときにお金だけが父親の役割ではないと気付いた。しかしどうすればよい父親なのかと苦悩の日々が続いた。得体も知れない責任感に襲われた。
そして同社京都支社に転勤。ここでも若い社員をマネージメントしなければならない。ここでも大きな組織の責任を果たそうとした。
35歳ぐらいのとき、 会社の事業戦略の大きな変革についていけず、その中で初めて自分の考えや意見を取り入れてくれない上司に出会う。その時はじめて
「これがサラリーマンなんだ。自分はなんのために働いているのだろう」
と思うようになった。子供は小学生になっていた。
35歳を過ぎると家庭、組織での責任に加え、子供のPTAなど地域社会でも役割を負わされるようになってきている。「自分はなんのために働いているのだろう」という思いはますます強くなり、自分の同世代35歳ぐらいの人はどのようなことを思い働き、どのような夢を持っているのか本を読んだり、インターネットで調べたりしたが、わからない。
そこで38歳早期退職制度を利用し、同社を退職。
父親の役割は「お金だけではないのかも。」
35歳からなんのために働くのかと壁にぶち当たってきたが、原因は30歳ぐらいのときに何も疑わずに組織のレールに乗っていたこと。30歳のときに自分の生き方をみつめる時間があればよかったかもしれない。いまの30歳には自分の生き方に対しヒントを与えるものはあるのだろうか?
このような思いから「雑誌・京都の30歳」を発刊したのである。
■いまの30歳前後は子供のときから社会に出てそれからも大変な時代を過ごして来た
いまの30歳が子供のときの出来事や流行語
金属バット殺人事件(8歳)、腐ったみかんの論理(8歳)、校内暴力(9歳)、家庭内暴力(10歳)、ネクラ・ネアカ(10歳)、戸塚ヨットスクール(11歳)、積み木くずし(11歳)、浮浪者連続殺人事件(11歳)、葬式ごっこいじめ(14歳)、塾漬け(14歳)
それ以降90年代までは子供の行動がクローズアップされることはそれほどなかった。
子供心に大人に対するメッセージではないのか?
当時の社会(親や学校の教育)に対して子供心になにか「おかしさ」を感じていたのではないのか?
そこときの親は
金妻(13歳)・亭主元気で留守がいい(14歳)・財テク(14歳)…
バブルのはじまりでうかれはじめた時期で子供のメッセージは聞こえていなかった。
背景にあるものは「強いわが日本への自信」!
それはこれまでの親や先生の教育方法が正しいという理論的肉付けに。
その教育方法に従わない子供は社会が「オタク」として片付ける傾向が。
・勉強せずに自分の好きな音楽やコンピューターばかりに没頭…
実はその「オタク」が私たちがいま必要としている「自分のことは自分で決めること」を子供心に実践していたのではないか!
そしていまの30歳が社会に出たとき、バブルもはじけその後の「失われた10年」と言われる時期に20代という大切な時間を過ごすことになる。
子供に学歴・大企業信仰を子供に押し付けた親も
援助交際(24歳)・利益供与(25歳)・旧大蔵省汚職(26歳)・神奈川県警不祥事(27歳)・石器ねつ造(29歳)…
みんなウソをついている?何も信じられない社会に。
このようにいまの40歳の人が過ごした30歳と比べ、いまの30歳は社会状況が全然違う。
■35歳ころになると押し潰れそうになるくらいの、いろいろな役割、責任を背負い始める
○組織における「役割」「責任」
組織内では「管理職」になり、顧客・経営・メンバーに対してより高い責任感と成果が認められる。
○家庭における「役割」「責任」
子供ができ学資費用など将来的に安定した収入も必要。自分自身の親も高齢化し、いつまでも放ってはおけない。
○地域における「役割」「責任」
子供の地域社会参加に伴い、親も地域活動に関与する必要。
かつては45歳あたりを越えれば、終身雇用の恩恵が待っていたので頑張り続けられた。また今ほど大きな環境変化もなく「幸せな働き方のモデル」もあった。
しかし今は、それぞれの社員に対して35歳から40歳に境にして、突然「身の振り方」を迫ってくる。(早期退職勧奨も35歳ぐらいからのところも)1つの会社で「勤め上げる」ことも過去の話になりつつある。
■35歳からが充実した人生に向けた重要な時期(真のスタートライン)
自分を知り、家庭を知り、社会を知り、物事の進め方を知り、社会に出てから35歳まではまだまだ学習期。35歳で元気がなくなるぐらいなら、35歳までフラフラしていろんな体験をしたほうがいい。
しかし先述のような重い「役割」「責任」を背負う前に30歳からは「いったい自分は何のために働くのか」を考えた方がいい。
・薬害エイズ・金融機関破綻・IT革命・雪印食中毒事件・三菱自動車リコール隠し…
→社会・企業不信とその犠牲になって疲れ果てたサラリーマン
・一方で、シドニー五輪高橋尚子・W杯・メジャーリーグイチロー松井…
→若くして世界で個人の力を試すアスリートたち
※誰も「幸せな生き方」、「幸せな働き方」を教えてくれない。
・信じられるのは自分だけ??
・自分はいったい何ができるのか?それは自分でみつけるしかない!?
・社会の中における、少々のことでは揺るがない自分の「ポジション」を早く発見、確立したい!?
今まで体験したことのない「新しい秩序」が構築されていく中で、先輩たちは誰も「幸せな働き方」のモデルを提示することはできない。それは今の働く20代〜30代ひとり一人が、自分で作っていくしかない。
しかし私たち個々が新しいモデルを作っていくため、最大の2つの問題が存在する。
■問題その1「前向きに頑張ってみよう」と思えるキッカケの欠如
NHKの「プロジェクトX」が大きな感動を呼んでいるが、「プロジェクトX」を見た人で「翌日から」何か行動を起こせるのはごく一部。なぜならそこで取り上げられるプロジェクトがあまりにも大きなテーマであり、大変な長い年月を積み重ねられているからである。
ほかにも世の中にあふれているのは
・「偉大なる人物」の「偉大なるサクセスストーリー」
・評論家の語る「ノウハウ」「スキル」ばかり…
今、日本の30歳前後の人々が渇望しているのは、自分の「頑張れる力」を発揮するために、翌日から一歩を踏み出せる「気づき」「感動」ではないか。自分となんら変わらない「同じ年代の同じような環境」の人物の、様々な「葛藤」を乗り越えて真摯に取り組む姿こそ、本当の「感動」や「頑張ろうと思うキッカケ」があるであろう。
■問題その2「コミュニケーション」の欠如
◎「働く目的」「働く価値観」に関するコミュニケーションが極端に減っている
1.「語れない」親・「理解できない」家族
親は自分がビジネス界を生きてきた価値観(ex.「勤め上げる」)が通用しなくなり、子供にアドバイスができない。
ビジネス界を離れた家族は、とどまることのない企業社会の変化とその中で働くことの「難しさ」を理解できない。
2.「語らない」職場、上司や先輩
会社を取り巻く環境が変化し続け、会社での「優秀さ」もめまぐるしく変化し、上司や先輩は、仕事を通じた「ヤリガイ」や働くことの「価値観」が自分自身でもわからなくなってきて、後輩のことどころではない。
加速するリストラの中で、自分の雇用を脅す可能性のあるような「本音」での会話はできない。
個人主義・実力主義の賃金体系の中、「職務」以外の会話をする必要性は低い。
3.時間がない
高い生産性が求められ、1人あたりの業務量は膨大になり、職場で「職務」以外の会話をする時間などなかなか持てない。
家庭・地域活動にも時間を多くとられる。
4.「場」がない
自分とは違った「働き方」をしている人や自社とは違った文化の企業の人と、「働くこと」についてじっくり会話する機会がない。
◎メディアにも、「サラリーマン」の頑張りがほとんど取り上げられない
独立起業家、文化芸能・スポーツ分野、専門職(士業、SOHO、職人他)の苦労と頑張りは多く取り上げられ社会的に評価されているが、「サラリーマン」の頑張りは、その組織内ですらしっかりと紹介されることは極めて稀である。
※この「前向きに頑張ってみよう」と思えるキッカケの欠如、「コミュニケーション」の欠如によって、「働く人」の数だけ多様化する「頑張り方」のなかで
「(自分らしい)頑張り方が、わからない」
「(自分らしい)頑張り方に、自信が持てない」
すると、不安、ストレスの中で働くことに対するモティべーションが著しく低下してしまう。
■30歳前後は「再生の世代」
このご時世、いろんな働き方、いろんなキャリアプランが出現しているにもかかわらず、どこに向かっていくにも、成功者の見本がまだほとんどない。
「そもそも勤め上げることこのご時世むずかしそう。自分のモデルをしたいような上司・先輩もあまりいない」
「開き直って自分のことしか考えない中高年サラリーマンにはりたくない」
「エリートになるのはごくごく限られた人のみ。仮になれてもグローバル競争の中でとてつもなく大きな責任を背負わされるようだ」
「独立・起業で大成功している人なんてごく一部らしい」
「派遣はまだまだ孤独でストレスが多いらしい」
「35歳を過ぎると転職先も急に減るらしい」
「”スローライフ”なんか言ってたら即刻リストラ対象だ」
だからいまの30歳前後は、働き方の多様化のなかで新しい働き方のスタイルを確立した「パイオニア」悪く言えば「露払い」として、40年後、50年後まで語り継がれていくだろう。
そこで私たちはいまの30歳前後の世代を「再生の世代」と呼ぶことにしたい。
■自分を応援するということ
★親のホンネ
「自分たちが若いときとは社会は変わってしまった。いまは本人にまかせるしかない」
★経営者のホンネ
「いまは雇用を守るために企業が生き残ることが最優先」
「若い者には中間管理職に任せて自由にさせたほうが、力を発揮してくれるだろう」
★上司・管理職のホンネ
「まだまだローン返済も残っているし、いまさら独立や転職もできないのでリストラされないように業績を上げ続けなければ」
「若い連中には新しい時代のいろんな働き方があるし、自分が鍛えてもらったような指導はしてはいけないのでは」
★20代から30代の同僚のホンネ
「中高年のリストラで死ぬほど忙しい」
「これから子育てもかかりそうだし自分のことで精一杯だ」
★20代から30代の社外友人のホンネ
「それぞれの会社で事情が違うし、個人個人大切にすることも違うのでアドバイスしにくい」
「家庭の事情など生活パターンも違ってきたからそうそう頻繁には会えない」
周囲の人も大変だ。
だから誰も本気でしかってくれない、ほめてくれない。
仕事がヘトヘトで休日に新しい人との出会いを求めて動く元気もないし、どう動いてよいかもわからない。
だから「自分の進んでいる方向が間違いない」と思える「拠りどころ」がわからない。
よって自分の「拠りどころ」は自分で作っていくしかない。
そしてそれを確信したければ、自分から相手に確信させてもらいに行かなければならない。そのような自分を自分で応援しなければならない。
サッカーの試合で、若い人たちはグランドの選手に声をからして応援しているが、
”私たちはそれほど自分を応援しているんだろうか???”
本当はみんなやっているはず、でもこの時代、周りに人はみんな忙しいし、世間の人間みんながみんな私たちの世代のこともわかってくれているとは限らないので、もっと自発的に自分を応援すべきである。
受験や告白など前向きな状況のときは自然と応援できているのであるが、苦境のときもがんばって自分を応援しよう!!
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